才能と通

通になるということは、経験を積み重ねて自分のモノにするということ。
いくら天才的才能が有ったとしても、それを説明する為の語彙や表現方法を持たない限り、その才能は片鱗を見せるにとどまってしまう。

たとえば食通。
天才的な味の解像度の舌を持っていたとしても、それがどういうモノであるか説明できないと意味はない。
もの凄く奥深いうまみを持つ料理を食べて説明されたとて、塩辛い、甘い、酸っぱい、苦い、これらの言葉だけではどう凄いのかはさっぱり解らないのです。
そういうときは、喩えで表現するのが最も広く理解されやすく、それは即ち、経験がものをいう。

解ることはもちろん重要なことではありますが、それ以上に「知っている」ということが重要とも言える、と。

ちなみに私は、そこまで細かい味のわかる舌は持ちあわせておりませんので、専ら『経験』してみたことを、ソレっぽく言うことが多かったりします。

……突然何を言うか……ふと、夕飯に豆腐を食べてミネラルウオーター飲んでたら美味しんぼの第1話を思い出しまして……。